何もかもぜーんぶ

る「ママ」
ママ「え、わ、なに」
る「ママは、わかって、いないなのよ」
ママ「分かっていないとは？」
る「るーたんのおきもち、わかっていないなのよ」
ママ「はあ、るなのお気持ち。どのような？」

る「るーたん、かなしーなのよ。かなしみるーたんなのよ」
ママ「悲しみ…微塵も感じない目力でしたが」
る「るーたんは、なにもかもぜんぶ、ほしーなのよ」
ママ「…………………………あー、ゴメン気が遠くなった。なんだって？」
る「ぜんぶ、るーたんだけのものにしたいなのよ」
ママ「酔ってるんだね、うん、そうだ酔っ払いの戯言だこれ」
る「よっぱではないなのよ。るーたんなのよ」
ママ「だって。もね、なんか言い返して、」

ママ「………あー…」
も「くふ…くふふっ…くひっ、はぁぁぁぁぁぁぁぁ、ふはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ～」
ママ「…どっちもどっちだったか…」

酔っ払いの言うことは、素面で真面目に聞いたものが負ける。
これが人の場合、酔いが醒めたあと恥をかくのは自分なので慎みなさいという
戒めにもなりますが、猫じゃね。
言いたい放題、やり放題、整合性とか関係なし。
ママは聞いて損したよ。
でもまあ今のところ、こうして取り合うでもなく喧嘩にもならず、相手の持ち物を
羨ましくて見ているだけなので放置します。
暫くあとに見て見ると、いつの間にか持ち物が逆になっていることもありますから
平和に「あっちのほーがいーもの！」と結論づけた結果なのだと思います。
NFCは温和ですが、気の合う合わないは確実にあります。
女子を多頭飼育すると、女王様が誕生するのもよくあること。
我が家は二人、という基本があるから、女王こそ誕生したことはありませんが
どちらが上ということもなく過ごせるのがいいのでしょう。
しかも不思議とるなの方が自分を下だと思っていますからね。
だからこそヤキモチが焼けて、ママのこととなるともねに攻撃を仕掛けるという。
多分それ、もねにとっては迷惑なだけだ(笑)。
でもその性質が分かっているから、ママはるなのお気持ち(笑)を考えた上での
対処をしています。拗ねなくてもいいように、ちゃんと考えているから。
必要以上に、もねにキーキーしないでね。
さて…。
密かに酔っていたもう一人…声をかけておかなきゃね。続く。