るな夫人 2

る「…んー…」
ママ「あれ、寝たの？」
る「るーたん…かんがえちゅう、なのよ」
ママ「なにを」

る「あれを、みるなのよ」
ママ「あれ？…もね？レールの中のボール転がしでお遊びしてるね」
る「としうえなのに、なのよ」
ママ「年上、って、るなより？まあ26日先に生まれたおねえちゃまだね」

る「にじ、っ」
ママ「どした」
る「………いたくないなのよ」
ママ「舌噛んだの(笑)？にじゅうろくにち、ね」

る「…ふ」
ママ「え、結局なに」
る「るーたんは、いろいろなことをかんがえながら、くつろぎなのよ」
ママ「…絶対、なにも考えてないよね」

猫ですから、思い悩んだり、自分を見つめ直したり、そんなことはしないし、しなくていいし、
させませんが、だったらこの物思いに沈んだような風情は止めてください(笑)。
無邪気に楽しく遊ぶもね。
そうでないときは寝ているから、あの子はいつ見ても子猫のようです。
対してるなは、見た目だけならこの通り大人びているし、顔つきが精悍なので無邪気さは
あまり感じることがなく、知らない人が見れば面白味のない猫だと感じることでしょう。
実際はるなの方がしつこいし、我が儘だし、甘ったれだし大袈裟だし、あげればキリがない
子猫ど真ん中です。
大らか、フレンドリー、犬のようと言われるNFCでもその性質は個体差があり、一概にどれが
いいとは言えませんが、育てやすさで言えばダントツはなちゅです。
甘えたりくっついたりする割に、長く触られるのは嫌いで構って欲しいタイミングは自分から
やってきて気が済めば去って行く。嫌ならハッキリ断られるから深追いしないし、こちらが
忙しく待っていてと伝えると、それならあとでいいですと引き下がる。
猫とは思えぬそのサッパリした気性に驚くこともありますが、大病を患うこともなく猫生の
大半を優等生で過ごしました。
だからるなの、この依存ぶりはママにとって初めてのことであり、どこまで対応し、どこまで
突き放せばいいのか。なちゅを構う視界の隅で寂しそうにしているお顔を見れば、すぐにでも
呼んで撫でて可愛いを連発してしまうのですが、果たしてその教育は合っているのか。
何を言ったところで猫。
来る者拒まず去る者追わず、と考えてはいますが…吉と出るかそれとも、…。
るなの成長や、いかに。