サンプル 真一文字

ママ「おや、最近よくいっしょにいるね」
n2「……ぶっすぅぅぅぅ」
ママ「あらぁ、なちゅのお口が、猫と思えない真っ平らに…」
n2「こなちゅは、まったいりゃでは、にゃいんでちゅにゃ」
ママ「いやいやそのお口。普通の猫はこの向きで見ると山型になってるんだよ」
る「…ほんとうに、まったいらなのよ」
ママ「るな、余計なこと言わない」
る「う、」

n2「ぶちゅ…おくちは、ぶちゅぶちゅ…おくち、でちゅにゃ…ぶちゅ…」
る「ほんとうは、まったいらだけれど、いうと、ちいたんおこなのよ」
ママ「それが分かってるなら黙ってなさい」

n2「にゃんでちゅにゃ」
ママ「え、なに」
n2「たっちかりゃ、ままは、にゃにをゆって、いゆんでちゅにゃか」
ママ「え、な、なにも？なちゅはかわいいねーってお話しを、」
n2「…あやちい…」
る「ちいたん、また、まったいらなのよ」
ママ「しっっ」

えちゅもそうでしたが、なちゅも、不満があると口が真一文字、まさに真っ平らになり
猫と思えない口元になります。ウィスカーパッドに力が入り、横に引っ張られるから
そう見えるのでしょうが…不満があるとむーっとなる、人間と同じ仕組みだとしたら
猫の感情に“ムッとする”という怒りの前段階という高等な反応があると断定出来る、
のではないかと。
因みにムッとしている理由は言わずもがな。
最近、なぜか叱られることが少なくなったるなが、ギリギリ許容範囲で座っているから
だと思われます。さすがにまる見えの位置で、自分に向かって歩いてくれば怒りますが
この程度だと一切フシャらず静かに過ごすことが出来ます。
るなの思惑は「ちいたんのそばにはママがいる」だと思いますが、なちゅが許容する
明確な理由は分かりません。なちゅはご飯とお水をこの位置で取ることが多くて、
その時にやってきたるながクンカクンカと腰や尻尾の付け根を嗅いでも怒らないのは
ママにとって猛烈に不思議なのですがね。
もねが、しつこくパンチを仕掛けるから完全に大嫌いなのは分かります。
でも叩かないだけで、るなだってなちゅにしてみればうるさいし邪魔なだけなのですが
どういう心境の変化なのか。
喧嘩になったら勝てないという危機感とは違うし、通行の邪魔という理由だけで唸られ
ものすごい勢いで逃げていくるなはまだまだ当分、なちゅには勝てないでしょう。
だからこの二人の関係性は、いま我が家でもっとも不思議なものとなっています。
しかし…この二人の年齢差が14歳2ヶ月もあるという事実。
猫って、ほんっと年を取らないなぁ…。